アルコネ ディレクターズブログ

2015
818

Webサイトの目的と目標は明確ですか?

081801Webサイトを制作する際、なんとなく必要性を感じるから、なんとなく作れば販促効果になるから・・・そういった理由で制作を進めてしまったりしていませんか?
最初にゴールをしっかりと定めることで、Webサイトのパフォーマンスは大きく変わってきます。
これは、Webサイト自体の出来栄えというよりも(もちろんそれもありますが)、取り組み方の方向性、仕事の進め方の方向性に関わる部分です。

目的がないとどうなるか

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では、具体的に、目的がないWebサイトを作ってしまった場合どうなるか、具体例を挙げてみてみましょう。

何でも屋さんになる

目的がありませんので、コンテンツを追加するとなっても思いつきでコンテンツを足していくことになります。
Webサイトを開いてみると、展開している事業の情報に強弱が無く、何をやっている企業なのかがわからない・・・といった状況になっているWebサイトは現在でも数多く存在します。
あまりにもネタがないのか、昨日食べたラーメンの情報が載っていたりするWebサイトも確かに存在します。
極端に言うと、目的を定めずにWebサイトを作成した場合、インターネット黎明期に流行った「○○のホームページ」のような、自己主張を掲載しただけのWebサイトになってしまいます。
これでは、Webサイトを訪れたユーザーは何を訴えたいWebサイトなのかを把握することができません。
まともに目を通さずに離脱してしまうでしょう。

担当者のモチベーションが下がる

訪れたユーザーに伝えるべき情報が伝えられないというのがWebサイトの致命的な欠陥ではありますが、その他にも問題となる事象は発生します。
たとえば、目的がないWebサイトがあったとして、そのWebサイトの運用・保守を任されたWeb担当者はどうでしょうか。
何をすればいいのかわからなくなってしまうのはもちろんのこと、多くの場合は優先度が低い仕事として放置されることでしょう。
更新履歴が数年前で止まっているWebサイトを見ていると、裏でそんなドラマがあったのではないかとか、勝手に妄想してしまいます。
ちなみに、Web担当者が自身で目的や目標を見出せるような人材であればその限りではありません。
そうでない場合は、やはり目的と目標を与えるか、共に創り出すというプロセスが必要となります。

改善するにも施策が打てない

Webサイトは、制作を行ってただ放置しているだけではなかなか利益を生み出すことはできません。
Webサイトに設置したアクセス解析を分析し、訪れたユーザーの声を抽出し、サイトに反映する。
必要であれば広告に予算を投じて集客を強化する。
こうした改善を通して、少しずつユーザーが求める姿にWebサイトを近づけていくのが本来あるべき姿です。
ところが、Webサイトに目的が無かったらどうでしょう。
目的がないのですから、適当にコンテンツを追加するということしかできなくなってしまいます。
そうした目的のない業務に貴重な時間的リソースを割くのはもったいないですし、予算を投下するなんてことはもってのほかという話になってしまいます。
こうして、誰の手も加わらない放置サイトが誕生してしまうのです。

Webサイトの目的って?

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Webサイトを制作する際に目的が必要であるというお話をさせていただきましたが、具体的にWebサイトの目的とはどのようなものがあるのでしょうか。
以下はあくまで具体例となりますが、ご自身のサイトに当てはまるものがあればこれらの目的を設定してみても良いでしょう。

資料請求、問い合わせなどのリード集め

Webサイトでいきなり申し込みを募るのではなく、まずは興味のあるユーザーを集めることを目的とします。
BtoBビジネスなど、検討期間が長く導入に複雑な手続きが必要な商品・サービスや、人生のうちにそう何度も購入しないような単価が高い商品・サービスの場合、いきなりWebサイト上で申し込みを行ってもらうように設計しても、なかなか反応は取れません。
そうした場合は、Webサイト上でリード(見込み客)を集め、必要なときに必要な情報を送付できるように準備をする必要があります。

商品の購入、サービスの申込み

比較的低単価の商品や、BtoBサービスであってもサービスの内容が明確である場合は、Webサイト上で商品・サービスの購入ができるように設計することも可能です。
この目的をもとに、商品をたくさん集めて、仮想的なお店のような形にしたものをECサイトと呼びます。
資料請求や問合せなどと比べると、やはり心理障壁は高くなりますので、もしこの目的を定めてしばらく運用したけど売り上げが思わしくない場合は、リードを集める方向性に方針転換をするといった手法も挙げられます。

認知度の向上

店舗の紹介であったり、まったく新しい商品・サービスを立ち上げた場合、まず最初にその店舗や商品・サービスの内容をユーザーに認識してもらう必要があります。
この場合、Webサイトの目的は「認知度の向上」となります。
また、特に新しいサービスというわけでもないけれど、あまり世に知られていない中小企業の場合においても、このプロセスは非常に重要となります。
競合ひしめく業界であれば、なおのこと、自社を認知してもらって、さらに他とは違うという説得を行う必要があります。

コストの削減

ビジネスの推進といった意味合いでは、上記の事柄と少々毛色が違ってきますが、コストの削減も立派なWebサイトの制作目的です。
この目的で制作されるWebサイトで代表的なものは、FAQやサービスの利用方法について案内がされたユーザーサポートと呼ばれるサイトです。
ここを読むことで、ユーザーが抱えている問題が解決できれば、コールセンターにかかってくる電話が減り、結果、コストの削減につながります。
また、Webサイトを経由して受動型の営業をする場合も、営業コストの削減と捉えることは可能です。
この場合は、どの程度の売り上げをウェブサイト経由であげれば営業コストの削減となるのか、しっかり計算で割り出し、目標値を定めて追いかけることが重要となります。

目標を決めると目標が見えてくる

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こうした目的を決めると、どうすればWebサイトがその目的を達成できるのかというアイディアがでてきます。
こうしたアイディアを関係者で持ち寄って、具体的な目標、KPIを定めていきましょう。

KPIって何だ

KPIとは、Key Perfomance Indicatorの略で、自分たちが行った施策に対してKPIがどの程度変化するかをモニタリングすることで、施策の評価を行うための指標です。
例えば、そのWebサイトのゴールが資料請求であったとすれば、そこに至るまでにユーザーはどんな動きをとるかを考え、「ランディングページのページビュー数」「フォームページへの遷移数」「フォーム送信確認画面への遷移数」などをKPIとして定め、モニタリングします。

いろんなKPIの定め方

KPIの定め方にもさまざまなものが存在していて、採用する施策によっていろんなKPIの定め方が存在します。
例えば、Webサイト自体の目的が「資料請求」であっても、事業全体の目的が「売り上げの向上」であれば、Webサイト自体のゴールである「資料請求の達成」もKPIとして定めることがあります。
また、Webサイトから離れて、資料請求後の商談成立率や、商談からの成約率などもKPIとしてモニタリングすることで、Webの枠を超えて事業全体の底上げのためにWebサイトとして何を為すべきかが考えられるようになります。

まとめ

この記事では、Webサイトを制作するにあたって、目的・目標の設定が重要であるということをお話させていただきました。
Webサイトの円滑な運用・改善のためには、何はなくとも目的・目標の設定が重要になります。
そして、KPIを定め、モニタリングを行うことがぶれずに改善を行うための秘訣です。
できることであれば、広告はこの部署、サイト制作はこの部署、紙媒体の作成はこの部署など、縦割りにして透明性をなくすのではなく、できるだけ各部署が持っている数字をつなぎ合わせ、課題発見・課題解決をともに考えれるような体制であることが理想的ですね。

この記事の著者


成田純一(なりたじゅんいち)

解析を用いてユーザーの声を汲み取りながらPDCAを回す、改善型のサイト制作を得意としています。

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